東京都新知事に第一番にやって欲しいこと

東京都知事選があさって7月5日に行われます。東京に感染者がじわじわと増え、全国に波及する中の全国注目の都知事選です。誰がなるにせよ、新都知事に第一番にやってほしいことがあります。

全国に謝罪して欲しい

それは現在の事態に対して、全国の国民に謝罪して欲しいと言うことです。

新都知事の役割

突然の提案皆さんびっくりされるかも知れません。しかしこれから書くことを読んで頂ければ、なるほどと納得して頂けるかたもある程度いらっしゃるのではないかと考えています。
今回の都知事の最大の任務、それはアフターコロナです。これまでの仕事はオリンピックであり、築地移転であったでしょうが、オリンピックは恐らく行えないし、築地移転も結局は予定通りで何も変わったこともなかったと思います。それに対してアフターコロナは大変です。これからの日本の方向性を付けるという大仕事になります。
東京一極集中時代は終わり、地域分散型社会へと移行するのです。
これは都知事にとってこれまで誰も経験したことがない事業を進めることになります。だってこれまでの首長の仕事は、他の地方から是非おいで下さいとお願いする事でした。他の地方から人が集まれば、地域経済も潤うし何より税収が増えます。
それに対して出て行って下さいとお願いするのは、つらいことでしょう。しかし今回のコロナ禍では、人口が過密であるが故の東京の脆弱性が見えたのです。東京集中の危険性は、すでに多くの観点から、多くの人に指摘されてきました。しかし古い20世紀型の経済思想では、それを受け入れにくく、失われた20年と言われて久しくても、未だに20世紀型の古い政治経済方式で中央政府はやってこようとしてきました。それを21世紀型に変えていくのは、地方の力であり、地方の一方の雄東京の役割であると考えます。

コロナ禍の経緯

緊急事態宣言

今年2月からの全国的なコロナ感染者増大に対して、全国一斉に安倍首相から緊急事態宣言が出され、各都道府県がほぼ一律に自粛要請を出しました。その結果感染者数は劇的な減少を見、5月下旬には緊急事態宣言が解除されました。全国民がほっと安堵の胸をなで下ろしたのは、記憶に新しいことです。
そのころすべての道府県では、新規の感染者がゼロとなり、それが長短の差はあれ、しばらく続くという状態になっておりました。
しかしその時も東京だけは、一日といえども新規感染者がゼロにはならず、複数のそれもほとんどは二桁の新規感染者を出しておりました。そしてマスコミは新規感染者数を毎日発表し、まだ治まっていない不安を、全国民に与え続けました。
ほとんどの放送局は東京に本拠を構えます。東京がほとんどすべての情報発信源となって、長い月日が経ちます。とはいえそれは20世紀後半から始まったことですから、まだ数十年の歴史しかないのですが。
その数十年の間、日本の人々は東京目線に慣れてしまいました。情報発信源から見た目線で考えるほうが効率的であることは明らかです。そして数十年それが続けば、マスメディアの伝統としても確立します。
未曾有の出来事-間違いなく世界を一変させる出来事-がコロナ禍でした。その中で東京の人達は身の回りのことだけを心配するのに精一杯で、他の地方を考える余裕はありませんでした。中央政府が出す宣言は主として東京目線で考えたものであり、地方の実態とは大きくかけ離れたものでした。
しかし考えてもみて下さい。例えば日本の食を支える農村漁村の人達のことを。人と会う機会を8割減らすよう要請が出たとき、東北地方のある農村の人がこう言ったのは当然ではないでしょうか?「8割減らすって言ったって、もともとほとんど人と会わねえんだから。」
そこまで行かずとも、ゆったりした地方都市で、8割削減がどれほど意味があったのでしょうか?」8割削減はあくまで東京目線でしかありませんでした。

東京を感染源とし、新たな危機に直面している恐怖

東京の人は今大変つらい思いをしているでしょう。あれだけ頑張ったのに、またじわじわ感染者が増えている。あのガマンをまたしないといけないのか? そう多くの人が感じているでしょう。
しかし地方の人も同じような不安と不気味さを抱えています。何が起こっているか解らずに、緊急事態宣言で息を潜めなくてはならなかった。うちの県ではほとんど感染者は出ていないのに。やっと息が出来ると思ったら、東京ではまた感染者が増加している。それに伴って、東京の近くでは、また関西では、じわじわと感染者が広まっている。
はっきり言って東京から人は来ないで欲しいというのが本音でしょう。勇気ある知事がそのような要請を始めました。東京から来るなとは言えないから、自県の人に「東京へ行くのは自粛して欲しい」と言って。秋田県知事に次いで、茨城県知事、山梨県知事がそのような要請を出したと、報道されました。誰も文句は言えません。立派な態度です。

日本の再建には東京から人が出て行くことが必要である

ある意味では東京の人は非常に微妙な立場に置かれています。東京を去りたがっている人もかなりいると思います。また東京一極集中を修正するためには、東京の人が地方に流れていかなければなりません。地方の知事もそのような人を受け入れなければなりません。それが東京にとっても、地方にとっても、アフターコロナの明るい未来を拓くのに、是非とも必要なのです。
その方向性を作り出し、東京からの人の流れを恐れから期待へと変えるのが、新知事の謝罪です。何を謝罪するのか? それははっきりと感染縮小に失敗し、じわじわながらも増加を始めた事態への謝罪です。その事態自身は明らかなのですから。
その明らかな事態を、20世紀型の経済人・政治家・言論界・マスメディアにも、はっきりと認識させることが、新しい未来への第一歩です。
その事態の責任は誰にあるのか? 20世紀に生きたすべての都民および国民にあります。失敗を失敗と認め、新たな日本を建設するための謝罪です。国民は皆納得するでしょう。
謝罪がなければ、20世紀型の国家や組織をそのまま維持したがる20世紀のエスタブリッシュメントが多いのは明らかで、彼らが時代の新しい流れを阻害するのもまた明らかです。

東京に留まる恐怖、東京からの恐怖を乗り越え、人口の新しい流れを

新しい東京都知事を選んだのは、現在のすべての東京都民です。新しい東京都知事が責任を持つのは、現在のすべての東京都民の幸せです。現在のすべての東京都民の将来や、子供達の未来を含みます。
現在の東京都民は東京に残る人もいれば、出て行く人もいます。これまでの知事は出て行く人に対しては、責任を持たなくとも構いませんでした。しかし今回の知事は違います。東京一極集中を是正し、出て行く都民に対しても、留まる都民に対しても、同様な思いやりを持つ必要があります。

東京都民がこのような流れと状況を理解しつつ、賢明な投票を行うことを、東京外から望んで已(や)みません。

えねるぎぃっ亭南駄老でした。

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