効果的な暖房法教えます。

効率的な暖房を考えます

冬が近くまで迫ってきます。暖房を始める季節となりました。
夏の冷房と冬の暖房、日本の家庭にとって、どちらがより多くのエネルギーを消費しているかご存じですか?じつはほとんどの家庭では、暖房の方がエネルギー消費は大きいのです。したがって冬の暖房の方が、工夫によって省エネ効果を大きくすることが可能なのです。

ガスストーブ、電気ストーブどちらが省エネ?

寒い地方では多くの場合、灯油のストーブが使われているでしょう。灯油が比較的安いことに拠りますね。でも長期的には石油である灯油は、資源の有限性から段々高くなって行きます。地域のバイオの価格は今は灯油に比べて高いかも知れませんが、長期的展望を持って考えたら、バイオは太陽エネルギーの贈り物、基本的に値段が上がる要因は、その地域の人件費しかありませんから、地域活性化のためにも、バイオ導入を頭に入れておきましょう。
 東京以西の大都会では、ガスと電気が当たり前に各家庭に引かれている状況です。有難いことです。今はやりのSDGsの7番目は、「すべての人に安定しクリーンなエネルギーを」というものですが、それは日本ではほぼ達成できているのです。
 さて電気にもガスにもストーブがあります。そこで多くの人が悩むでしょう。電気ストーブとガスストーブでは、どちらがお得? あるいは電気ストーブとガスストーブでは、どちらが環境に優しいの?
 答えはどちらもガスストーブに軍配が上がります。これは原理を理解すれば、その答えが出て来るのです。
 ガスストーブのガスは天然ガスです。天然ガスは無臭ですから、ガス会社は多少の臭いをつけて各消費現場に送り出します。
 一方現在日本のほとんどの電気は、火力発電で生成されます。火力発電では天然ガスも用いられます。そして石炭も。火力発電所ではガスや石炭が燃されて熱(熱エネルギー)を発生させます。発生させた熱エネルギーのうちおよそ40%が電気に変わり、残り60%は海に捨てられます。
 家庭に送られた電気を使ったストーブでは、電気エネルギーを熱エネルギーに変えてやります。この時エネルギー保存則から、発生する熱エネルギーは、消費される電気エネルギーに等しいことが言えます。つまり発電所で発生した熱エネルギーの40%が、家庭での熱エネルギーになり、残り60%は海に捨てられているのです。家庭で燃せば100%の熱が部屋を暖めるのに、電気を使えば発電所で発生した熱エネルギーの40%しか役に立たないわけです。ガスが部屋で燃される代わりに、発電所で燃されるとして、同じ熱エネルギーを貴方の部屋に供給するとして、ガスストーブでは1で済むものを、電気ストーブでは100/40だけ必要になりますから、貴方は電気を使うことにより、ガスストーブの2.5倍の化石燃料を使っていることになります。部屋全体を暖める為に電気ストーブを使うのは良い考えとは言えません。座っている貴方を局所的に暖めるとか、特別な場合は電気を使うのが良い場合も、もちろんあり得ますが。

エアコン・バイオストーブ

ガスストーブ、電気ストーブの比較は簡単なものでした。
エアコンでは話が変わってきます。エアコンで暖房するとき、熱エネルギーが屋外から部屋の中に流れます。その流れを作り出すために、電気エネルギーが用いられます。暖房をするときには、屋外の気温は低く、部屋の中の気温は人にとって快適であるためには、屋外の温度より高くなければなりません。
 ちょうど低い場所から高い場所へと水を流すには、何らかの仕組みで水をくみ上げないといけないのと同じように。温度が低いところから高いところにエネルギーを流すには、何らかの仕組みが必要です。前者の仕組みをポンプと言いますが、後者の仕組みは熱のポンプですから、ヒートポンプと呼ばれます。ヒートポンプには通常のポンプと同じように、エネルギーが必要とされます。そのエネルギーは高低差が大きいほど大きくなるのは直感的に分るでしょう。
 気温差があまりないとき、ヒートポンプ(エアコン)の消費エネルギーは、あまり大きくなく済みます。だから日本の大都会の多くではエアコンがガスストーブより有利になります。消費電気エネルギーが500W程度でも、2000Wの熱の流れが生み出されたりします。500Wの電気エネルギーを得るために、火力発電所で消費された熱エネルギーはその2.5倍の1250W程度ですから、エアコンの方がエコでも有り、安価でもあることになるでしょう。一方寒くなればなるほど、ヒートポンプの必要エネルギーが増加しますから、寒いところほど、直接熱を利用するのが良いということになります。事実ヨーロッパの寒い地域(例えば北欧諸国やドイツ)では、電気の役割はむしろ減少し、直接熱エネルギーを部屋で得る、あるいは熱エネルギーをエネルギー会社から供給して貰う、そのような傾向がはっきりと見て取れます。
 バイオマスは自然エネルギーです。暖房も徐々にバイオマスに切り替わっていくでしょう。その時いったん電気にしてエアコンを使うことが良いのかは、非常に疑わしくなります。何故なら火を使った発電効率は、火が作り出す温度によるからです。同じ理論が地熱にも使えます。地熱発電を否定するものではありませんが、地熱では通常ガスを燃すよりも温度が低く、効率はあまり良くありません。地熱やバイオ燃料は、直ちに発電と考えることなく、部屋を直接暖められないか、高温を直接利用できないか、そう考えたほうが良い場合が多いと思われます。

部屋の断熱性を上げる

暖房で外気温は低いのに部屋の温度が高いという構造ができあがります。この状態を出来るだけ続ける方法を考えなくてはなりません。
 熱エネルギーは温度が高い場所から、低い場所へと流れていきます。つまり温度が高い部屋の中から、室外あるいは屋外へと、熱エネルギーが流れていきます。この流れの大きさは、温度差が大きければ大きいほど、大きくなります。つまり外の気温が低ければそれだけ早く、部屋の中から熱エネルギーが失われていくのです。
 この熱エネルギーの流れを止める、あるいは小さくする、それが断熱です。断熱が完全であれば、熱エネルギーの流れは止まります。もちろん完全な断熱を達成できるわけはないですから、出来るだけ断熱性を高めてやることが、冬を暖かく快適に過ごすために必要な工夫と言えるでしょう。
 これまでの通常の作りの家屋では、断熱の意識はあまりありませんでした。従って通常の家屋では断熱性が低いと考えたほうが良いと思います。

一般に窓が一番断熱性が低い

その中で一番断熱性が低い部分は窓と考えられます。特に一枚ガラスにアルミサッシという構造は、断熱が劣悪だと考えたほうが良いでしょう。そして熱エネルギーの流れは通りの面積に比例しますから、窓が大きければ大きいほど、断熱性が低くなります。
 しかし冬場の窓の断熱性を上げるには、定番の方法があります。それは厚手のカーテンです。そして大事なことは床まで届くカーテンを使うことです。オーダーメイドのカーテンを販売している業者のメッセージを読めば、通常床から1cmほど高い場所までカーテンが届くようにと書いてありますが、これだと断熱性を損ねます。
 寒い日に簡単な実験をしてみましょう。外に向かった大きな窓のすぐ下に、手のひらを置いてみてください。上からスーースー冷たい風が落ちてきていませんか? これはすきま風ではありません。
 一枚の窓ガラスは断熱性が低いので、窓を通して部屋の熱が外に逃げてしまいます。窓に接する熱を奪われた空気は温度が低くなり、そのため重くなった冷たい空気が、窓に沿って落ちてくるわけです。これが手のひらにあたる冷たい空気の原因です。この空気は床に添って部屋中に広まります。床に添って冷たい空気が部屋に蔓延する、冬場での最悪の事態を作り出すわけです。
 この冷たい空気の流れを遮断しましょう。そう、カーテンで床まで覆ってやれば良いのです。床との隙間を1cmほどつけるというのは、床に添って空気の流れを許してしまうので、良い考えとは言えません。床まで届く厚手のカーテンで、窓をすっぽり覆ってしまうイメージです。カーテンの上部は空いてしまいますが、それは構いません。冷たい空気は下に沈むだけで、上には移動しないからです。窓の横の壁をゆったりしたカーテンで緩く覆い、特に床との隙間をカーテンでなくしてやる、そのようなイメージで、素敵なカーテンを選び、冬の寒い日に備えましょう。
 大きな窓に対しては、良くある腰までの高さの窓に対しても、床まで届くカーテンで対応しては如何でしょう? 間違いなく効果がある方法です。お試し頂けたら幸いです。
 オーダーメイドカーテンについては、下記の二店舗が通販でカーテンを提供しています。寸法の説明がありますが、床上1cmを、床まであるいは逆に1cmほど長くでやってみてください。あまり長いと足で踏みつける心配がありますから、そこはそれぞれの場所で考えて頂ければと思います。

まとめ

冬の暖房の効果について、簡単な物理的考察によって解る話をまとめました。ガスストーブと電気ストーブでは、一般にはガスストーブに軍配が上がります。これは火力発電がメインである、現状を考えたとき成り立つ議論です。またエアコンはあまり寒くないとき、部屋を暖める方法として、価値ある手段です。寒さが増せば、直接燃焼によって暖を取るほうが賢いやり方になってきます。特に自然エネルギーを使っての場合、直接熱を利用したほうが、電気に変えるより有効な場合が多いでしょう。部屋の断熱性は非常に重要な要素です。特に窓は断熱性が低いことが多く、その対処法は厚手のカーテンで、床まで覆うことがとりあえず最も有効な方法です。

えねるぎぃっ亭南駄老でした。

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